日記 2月は農閑期でのんびりかと思っていたら大間違いでした。
おみずにとっての最大の難関であったトラクターでの田起こしを終えてホッとしたのもつかの間、 早い春と追いかけっこをするように、大急ぎでジャガイモを植えつけました。

2月28日 引越しの手伝い

朝からお米の発送準備、昨日の残りのジャガイモ60株の植え付けを慌しく済ませる。 今日は大安吉日で、近所のお引越しの手伝いが待っているのだ。

独り暮らしの彼女は、我が家から車で12〜3分の所に住んでいる。 それが車で5分ほどの所に引っ越すという。一応、大きな荷物は運送業者に頼んだそうだが、 積み残しが出た場合の対応で我が家の軽トラックが登場すると言う寸法だ。

お手伝いはちっとも嫌ではないのだが、嫌なのは松崎の細い道である。 教習所に通っていた当時、S字やクランクで苦戦している話を職場でしたら、 「大丈夫。実際にはそんな細い道はないから〜っ。」と笑って言ってくれた人がいた。 でも松崎は教習所並みの細い道だらけ。しかも教習所なら失敗しても縁石に乗り上げる程度だが、 今回の場合、失敗すれば川に落ちるか、田んぼに落ちるか、人家に突っ込むかの選択になる。(涙)

2tトラックが入ったのだから決して無理では無いのだが、相手はプロである。 久々に、クラッチを踏む左足の膝が震えました。

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2月27日 ジャガイモ植え付け

なるべく土を乾かしたかったので、遅めに作業をスタートした。 そのため126株でタイムアウト。残りは明日か。でも、今夜また雨らしい。(涙)

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2月26日 畝作り

ジャガイモ186株を植えるべく、11メーターの畝を5本作った。 けれど、先週の雨が災いしてかなり湿気た状態である。 2日晴れが続いたので大丈夫かと思ったが、元々田んぼだった場所なので水はけが良くないのだ。 暇を見て、根本的な対策を立てる必要がありそうだ。

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2月24日 味噌作り

朝から庭で釜に入れた大豆を煮る。今日は直売所の仕事があるので、大急ぎの作業である。 燃やした薪がある程度おきになったのを見計らって、そのまま出勤。 帰宅早々、すっかり燃え尽きた釜の火を再び点ける。 昼食を済ませた後、釜の様子を見つつ家の裏手の大きな畑で農作業。畑から戻った頃、 ようやく大豆も煮上がっていました。

夕飯の準備の傍ら、既に2回に分けて作っておいた米麹に塩を混ぜ込む。 大豆が1.65キロ、麹は同量、塩は850グラムにしてみました。 半端な量ですが、家にある小さな樽の限界量を考えての事です。

手前味噌 問題は大量の大豆を如何にすり潰すかなのだ。普通はすり鉢で潰すらしいが手間がかかりそうなので、 横着な方法として大豆をビニール袋にいれて手で押しつぶしてみた。しかし、思ったようにはかどらない。 そこでフライパンを袋の上に乗せて、押しつぶしてみる。これはいけそうである。 それでも1時間以上はゆうにかかりました。

味噌にすると6キロ以上になるだけあって、大豆と麹を混ぜるのも一苦労。 それでも9時前には作業完了。見込みどおり小さな樽に丁度良い量となり一安心。 内蓋の上におもしを乗せ、その上から新聞紙をかけて紐で縛って蓋をする。 次に様子を見るのは一ヵ月後、無事である事を祈ります。

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2月23日 ジャガイモ植え付け準備

雨と風にたたられて大幅に遅れていた田んぼのトラクター作業も昨日で終わり、 今日は大きな畑にトラクターを入れてジャガイモの植え付け準備。夜から雨の予報だったのに、 3時前から降りだしてきた。中途半端も嫌なので、とにかく作業続行。 それにしても、先週から雨ばかりである。

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2月22日 見知らぬ顔

近所のコンビニで、自動車の保険料の払込をした。レジの女性に住所の記入された払込票を渡すと、 「吉田に住んでるの?引っ越してきたの?家建てたの?」と矢継ぎ早に聞かれる。 街ではありえないことだが、この辺りでは知らない顔を見ると「どこに住んでるの?」 と聞くのは当然の挨拶のようなものだ。

田んぼに出ていたら近所のお母さんがやってきて、私の土日の職場である直売所で 一緒に仕事をしている女性について訪ねられた。「あの人は何処の人かね?旦那さんは大工かね?」 大して興味がある様でもないのだが、これもまた当然の会話なのである。

お母さんが去り、独り黙々とトラクターで田んぼを耕す。 いつものように5羽のカラスが獲物を求めてやってくる。この前、カヤネズミを捕食した一団だ。 カラスですら、お馴染みの面々である。

小さな町では、見知らぬ顔はありえないかのようである。

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2月20日 軟禁状態

4日連続の雨である。今日は朝から降っており、外作業が出来ず家に閉じ込められた。

仕方が無いので、満期が近づいた自動車保険の切り替えと、精米とお米の袋詰め作業。 ついでに日記の更新。(笑)夜でも出来る作業を昼間に行うのは、なんともじれったいものです。

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2月18日 類は友を呼ぶ

夕べから熱っぽい。どうやら風邪をひいたらしい。 今月は誕生日・地元のお祭り・バレンタインなど本来なら楽しいイベントが多い時季なのに、 なぜか毎年2月になると風邪をひくというのも恒例行事になっている。(涙)

私の場合、38度程度の熱なら寝込む事は無い。私の風邪は、新陳代謝能力が低く こわばっている自分の身体をほぐす為にひいているような気がするので、 軽くストレッチしたり身体を動かすように意識している。無論、辛いときには横になるし、 自分の体の様子を見ながらですが。

けれど大事をとって、午後からのお約束はキャンセルすることにしました。しかし、それを伝える手段が。。。 先に集まっているだろう仲間の中に、携帯電話を持っている人っていたっけ? 私自身も持っていないので類友でしょうか。仕方が無いので、現地まで行って事情を説明。 『元気そうじゃん。』という言葉に、手を振って帰宅しました。

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2月16日 川のりと脱水機

私達の田んぼの側を流れる那賀川は、冬になると河口付近に川のりが生えてくる。 四万十川のある高知と共に、松崎は貴重な川のりの産地なのである。

普通なら1ヶ月以上前から盛んに行われるはずの川のり採りだが、今年は暖冬の影響で 川のりの生育が悪い。ところが、この時期になってかなり伸びてきたという話を聞き、 先日のドブロク仲間3人で松崎の冬の風物詩、川のり採りに出かけた。

借り物のボートに乗り込み、熊手とレーキを使って川底に生えた川のりすくい取る。 1時間以上かけて大きな樽に2杯、予想以上の大収穫だ。 けれど、これからが大変なのである。収穫した川のりを水で何度も洗い、 砂や落ち葉などのゴミを取り除く。後から2名の援軍が来たが、終わった時は夕方5時を回っていた。

バケツ1杯分の分け前をもらい、家に帰ってからがまた大変。これを軒下に張った紐に干してゆく。 水分を含んだ川のりは扱い辛い。3分の1程干し終わったところで、人から聞いた言葉を思い出した。 『脱水機にかけるといいらしいよ。』

お米の種籾を水に浸ける時に使うネット袋を引っ張り出して川のりを詰めた。 それを洗濯機に放り込んで脱水ON。見事なものである。お陰で後の作業は順調でした。

洗濯機は結婚してから購入した。一人暮らしの時の洗濯物は、お風呂に入る際に手洗いしていた。 洗濯はさほど苦では無かったが、厚地の服を絞るのがとにかく大変だった。 その時から、脱水機の威力には敬意を払っていました。 そして今日、改めて思います。素晴らしき哉、脱水機。

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2月14日 雨の一日

朝目覚めた時点で、雨が降っている事に気づいたような気がする。 で、そのまま2度寝してしまったのか、今日は朝寝坊でした。油断です。

雨で作業は出来ないが、農業資材の買出しに行かねばならず下田まで車を走らせる。 ついでに松崎には無い自然食品店に寄って菜種油を購入。 未熟者ですので、油は自給に至っていません。

雨風共に激しく、普段でも憂鬱な峠越えが一層苦痛でした。 しかし雨でも降らないと、往復2時間の下田までは行けないのです。

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2月13日 車酔い

約5時間、ぶっつづけでトラクターに乗っていた。小さな田んぼをぐるぐると回っていたためか、 作業を終えたときにはフラフラした。体力的にきつい作業ではないのだが、 コンクリートで出来た畦も多く、結構神経を使う作業なのである。

あと1日で、苦手なトラクター作業は終了する予定。 早く終わらせてしまいたい。(涙)

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2月11日 暴発

松崎の先輩農家お二方と共に、我が家で宴会となりました。 沢山のご馳走とお手製のドブロクを持参してくださり、まずは囲炉裏でサザエのつぼ焼き。 さざえが良い具合にくつくつと煮えてきたと思った矢先、爆発音と悲鳴が!!

一瞬、何が起こったか分りませんでしたが、犯人はサザエです。 熱さに耐えかねたサザエの身が、勢いよく殻から飛び出したのでした。 サザエの身は熱い汁を撒き散らし、囲炉裏の灰の中に落ちました。 それも、一度ならず二度までも。

ドブロクの酔いも危険なものですが、それ以上にサザエ恐るべしです。

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2月9日 自家製米麹

一昨日仕込んだ米麹が完成しました。
写真はピンボケではなく、米の表面に綿のような麹菌が繁殖した様子です。

麹作りで保温に使った発泡スチロールの箱と湯たんぽ、出したついでなので、 そのまま納豆作りになだれ込みました。

さて、納豆の次は何を発酵させましょう。

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2月8日 辛い現実

今日も田んぼでカヤネズミを見つけました。 けれどトラクターで田んぼを耕していたので、身を隠す場所が奪われたカヤネズミは、 あっという間にやってきたカラスに捕食されてしまいました。

以前にも同様の事がありました。 田んぼの環境は、私達農業者の都合で突然に変わってしまいます。

カヤネズミには申し訳ないですが、田んぼに棲む彼らの平均寿命は 他のカヤネズミ達に比べると短いのかもしれません。(涙)

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2月7日 明日の憂鬱とお楽しみ

今年に入って初めてのトラクター出動です。ワラと米ぬかを撒いた後の田んぼを起こしました。 田んぼに入ってしまえば難しい作業ではないのですが、 我が家の田んぼには道路から70〜80cm下がった場所もあるのが難点。

そういう場合は道路から田んぼにアルミのブリッジを架けて、その橋をトラクターで渡らなければなりません。 結構スリリングな作業です。なんとか田んぼにはたどり着きましたが、更なる問題があります。 田んぼから出る時です。バックで出なくてはならないのです。(涙)

今日は作業半ばで終了したので、問題のトラクターは田んぼに置いてあります。 明日には田んぼから出す予定ですが、ちょっと憂鬱です。

思い悩んでも仕方が無いので、夜は麹の仕込みの練習。試しに1キロのお米で麹を作ってみます。 朝には麹の花が見られるでしょうか。明日の楽しみを一つ作っておきました。

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2月6日 麹菌

幾つか用事があったので車で松崎の町に出た。目的を済ませ、薬屋に立ち寄る。 風邪をひいた訳ではない。麹菌を買うためだ。

かねてから冬になったら味噌作りをしたいと思っていた。米と大豆を作っている以上、 当然の成り行きである。味噌作りのためには、先ずは麹を作らなくてはならない。 その材料として麹菌が欲しかったのである。

埼玉にいた頃、くず米を使ってドブロクを作ったことがある。 その時に、市販の麹を使って作る共麹は作ったことがあるが、麹菌からの麹作りは初めて。 大体の手順は本で読んでいるのだが、薬局のお母さんに大まかな作り方を教えて頂いた。

「麹作るのぉ。まめたいねぇ。」と言うお母さん。けれど、彼女自身も麹を作り、味噌だって作っている。 近所でも味噌は自家製という方は多い。松崎では味噌作り・麹作りは当たり前のことなのである。 だからこそ、薬局でも麹菌を売っている。

農作業も目白押しなのだが、今月中には味噌も仕込みたい。 スローライフは忙しいのである。

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2月3日 節分

誕生日を数日後に控えて迎える節分。子供の頃は学校で年の数だけ豆を食べる際に、 クラスメートの大半より一粒少ないのが悔しかったという思い出があります。(笑)

近所のスーパーでは節分の為に『恵方巻』という太巻きが売られている。 私が子供の頃にはそんな物は無かったが、バレンタインやひな祭りのケーキ同様、 なんでも商売に結び付けるんだなぁと感心してしまう。

さすがに年の数の豆は食べませんでしたが、夜の空に貴重な大豆を撒いて福は内を祈りました。 今夜は驚くほどに明るい月夜です。

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2月1日 甘夏

我が家の脇には甘夏の木があります。冬の松崎名物である強い西風が吹いたせいか、 小さな甘夏が地面に落ちているのをみつけました。時季が早いのでまだ酸っぱいだろうと思いましたが、 どれどれと思い食べてみると意外に甘い。驚きです。

改めて暖冬だなあと思いました。

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